【今日から始める新NISA②】新NISAってなにがいいの?今までとの違いをズバリ解説

2024年から始まる新NISA。気になっている人も多いのではないでしょうか。
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新NISAってなにがいいの? 投資を始めたいけどリスクがあるし難しそう、とモヤモヤしている人のために、専門家がやさしく解説します。
これさえ読めば、来年1月の新NISA・投資デビューも間に合いますよ!

第2回目の今回は、「新NISAの特徴とメリットについて」です。

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目次

Q.新NISAってつまり、なにがいいの?

A.非課税でお金を増やせる、非常にお得な制度です。

新NISAとは、非課税で投資ができる制度のこと。
通常、預金の利息や投資で得た利益には、約20%の税金がかかりますが、新NISAではかかりません
税金を引かれることなくお金を増やすことができる、非常にお得な制度です。

この約20%のインパクトは、実はかなり大きいです。
詳細は後ほど解説しますが、新NISAで投資できる金額は非常に大きいため、リターン(利益)への期待も大きくなります。
仮に、1000万円の利益が出た場合、税金は約200万円。新NISAではこれを払う必要がありません。

約200万円が手元に残るか残らないかは、家計やライフプランにおいて大きな差です。
お金を運用するなら、新NISAを使わないのはむしろデメリットしかないと言っても過言ではないでしょう。

お得なポイントは、さらにもうひとつあります。
それは、新NISAは非課税なので売却益が所得にカウントされないのです。
これはほかの金融商品との大きな違いです。

例えば、個人年金保険やiDeCoなどは、運用した金融商品を売却した場合、「総合課税」といってその年の所得としてカウントされます。
そのため、他の収入が多い場合、所得税や住民税、健康保険料が上がってしまう可能性があるので注意が必要です。
その点、新NISAで運用した金融商品を売却する際には、そういったことを考えなくてもすみます。

新NISAは途中でいくら売却して使っても、所得には影響しないのです。
パートなどで扶養の範囲を超えるのを避けたい方にとっても、安心して使える制度です。

ただし、個人年金保険やiDeCoなどは掛け金が所得控除の対象になるので税金が安くなることがありますが、新NISAではそれはありません。
売却によって得られる利益が所得にカウントされないものの、掛け金は所得控除にはならないので注意しましょう。

Q.今までの制度と、どこが変わるの?

A.一生涯使える制度になり、投資額も大きく増えます。

現在は「つみたてNISA」と「一般NISA」があります。
現行制度と新NISAの最も大きな違いは、一生涯使える制度になったこと
です。

つみたてNISAは最長20年、一般NISAは5年が非課税で投資できる期間でしたが、新NISAではこの期限が撤廃されます
これにより、期限を気にせずに投資ができるようになります。

また、投資額もつみたてNISAは年間40万円、一般NISAは120万円が上限でしたが、新NISAは年間360万円と大きく増えます。
生涯で投資できる額は、1,800万円
です。

新NISAは一人1口座ですので、夫婦で開けば3600万円の非課税投資枠を持てます。
一般家計であれば、投資はもう、これさえあれば十分ではないでしょうか。

Q.途中で使いたいときは引き出せるの?

A.いつでも売却して現金化できます。さらに売却した分は、非課税投資枠として復活します。

新NISAで運用している金融商品は、通常の投資と同じように売却は自由です。
必要なときに現金化して使うことができます。

たとえば、老後資金だけでなく、子どもの教育費や住宅のリフォーム、大きな旅行などを計画し、そのタイミングに合わせて投資していくというような使い方も可能です。

その際、売却したうちの元本部分は、非課税投資枠として翌年から再利用できます。
たとえば、100万円分を売却し、そのうち20万円分が利益で、80万円分が元本部分だったとすると、翌年以降、80万円分が生涯投資枠として復活し、また非課税で投資できるのです。

これまでのつみたてNISAや一般NISAでは、一度使った非課税投資枠は復活しませんでした
この点が改良されたのも、新NISAでの大きなポイントです。

制度の恒久化、非課税投資枠の大幅な増加、そして売却後の非課税投資枠の復活と、全体にとても自由度が高く、使いやすい制度になったといえるでしょう。

Q.つみたてNISAや一般NISAはどうなるの?

A.新NISAに吸収されます。どちらも使えるようになります。

これまでのつみたてNISAは、新NISAの「つみたて投資枠」一般NISAは「成長投資枠」として吸収されます。
つみたて投資枠は、つみたてNISA同様に投資信託を中心とした積立投資に特化した投資枠。成長投資枠は、つみたて投資枠では購入できないREIT(不動産投資法人)や株式など、幅広い金融商品に投資が可能な枠です。

ちなみに、つみたてNISAで購入できた商品は、新NISAのつみたて投資枠でも成長投資枠でも買うことができます。

今までは、つみたてNISAか一般NISAのどちらかしか選べませんでしたが、新NISAではひとつの口座の中に2種類の枠を保有できるので、どちらにも投資ができます。
ただし、それぞれに年間で投資できる金額には上限があり、つみたて投資枠は120万円、成長投資枠は240万円です。
合わせて、年間360万円が上限額というわけですね。

では、今までつみたてNISAや一般NISAを使っていた人はどうなるのかというと、2024年以降は、どちらも新規の投資はできなくなります。

ただし、つみたてNISAも一般NISAもそのまま口座は残るので、残りの非課税投資期間は運用し続けることが可能です。

Q.そもそも、どこで申し込むの? 専用窓口があるの?

A.おすすめはネット証券。銀行でも申し込めます。

新NISAは制度の名称であって、実際に投資するのは「新NISA口座」となります。
新NISA口座を開いて、そこにお金をいれ、その口座から自分が買いたい投資信託などの金融商品を買います。

新NISA口座の開設を申し込むには、専門の機関があるわけではなく、金融機関が窓口となります。
だいたい、どこの金融機関でもできますが、銀行でも証券会社でも、まずはその金融機関の総合口座を開いたうえで、新NISA口座を開設する流れです。

現在、つみたてNISAや一般NISA口座を持っている場合、同じ金融機関に新NISA口座が自動的に開設されるので、特に開設手続きは必要ありません。

これから開設する場合、おすすめはネット証券です。
特に、新NISAで購入できる商品が豊富に揃うSBI証券か楽天証券ならば、「せっかく新NISA口座を開いたのに、買いたい商品がない!」となるのを回避できます。
どちらも品揃えは申し分ありませんが、個人的には、楽天証券のほうが初心者でも比較的わかりやすいサイト設計だと思います。

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Q.証券会社に申し込むのは難しそう。銀行じゃダメ?

A.対面ゆえにコストが上がることも。少なくとも3か所は話を聞いてみて。

証券会社に口座を開くのは、ハードルが高いと感じる人も多くいます。
そうした場合、銀行でも新NISA口座を開くことは可能です。
ただし、購入できる商品は限られ、あとから株式に投資しようと思ってもできません。
事前にその銀行の新NISA口座で購入できる商品をしっかり調べるようにしましょう。

また、銀行は対面で相談できるのは安心な反面、コストが高くなったり、セールスが増えたりすることもあります。

口座開設で失敗しないためには、最低でも3社は話を聞いてみることです。
少なくとも三人の担当者の考え方を聞けば、自分に合うのはどこか、選びやすくなるでしょう。

また、手前味噌ですが、私も所属する独立系ファイナンシャル・アドバイザー、IFA(Independent Financial Advisor)は、中立的な立場で資産運用の相談に乗っています。
こうしたプロを頼るのもよいと思います。

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取材・文/カクワーズ

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教えてくれた人

吉田 篤さん

ファイナンシャル・プランナー(CFP)、日本証券アナリスト協会検定会員補(CCMA)。FP法人シグマ代表。日興コーディアル証券(現SMBC日興証券)、会計事務所系のコンサルティング会社を経て独立。個人相談のほか、全国で講演も行っている。監修著書に「老後、教育費…将来が不安!でも、面倒くさいことナシで、お金が貯まる方法、教えてください!」(エクスナレッジ)

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